靴の出番

　久しぶりに靴を買った。最近は殆んどスニーカーばかり履いていた。お出かけもないので、車の運転に差し支えないものを履いているのだが、徒歩で歩いてスーパーに行くときも同じスニーカーを履いていることが多かった。スニーカー３足のうち最も頻度が高いのが、一番ダサいやつである。履き心地は悪くないし、そこそこの値段もしたが、どこかどんくさい。だからバンバン普段履きにしていたのである。
　今日買った靴はストラップがついた靴底がスニーカータイプのぺったんこ靴である。ヒールのある靴からますます遠ざかっていくが、歩きやすさが第一である。タイトスカートなどを履かなくなるとパンプスからどんどん離れていく。着る服も普段着ばかりになって、じゃぶじゃぶ洗濯機で洗えるものばかりである。
　たまに出かける時もカジュアルであるから、靴もカジュアルになる。そうして、生活が変わったのだと改めて思う。
　ただ、靴を磨くのが好きなので、革靴が第一条件である。スニーカーも革製が多い。履かなくてもパンプス系の靴は時々出して磨いたりブラシをかけたりする。手入れを怠らないのは、予定のないスタンバイに備えているからである。磨いているときは春になったら、夏になったらと出番を考えているが、ここ一年日の目を見ていないのが少し寂しかったりする。