虚心でいること

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 最近、あまり外を出歩けないこともあって、感動することも薄いと思っていた。そもそも出ていかなければ何か新しいものを発見し感動することもないと思うのは、日々の生活が単調で嫌なことの繰り返しが多かったせいもあるだろう。
 ところがそうでもないことに気づいた。1秒にも満たないような小さな感動がたまにある。それは「あっきれい」と声が出る以前の一瞬の「間」である。空の色とか花の香もそうだし、建物に反射する光だったりする。先日、テレビをつけっぱなしにしていたところ、たまたま画面を見たら、写真家が撮った夕闇の水面に光るムーンロードの風景写真が映っていた。「あっ」と声を上げる間もない感動があった。そのあとに「こんなにきれい取ることができるんだな」とか「プロは違うなあ」とかいう思いが浮かんだ時には、純粋な感動は消えているような気がする。余計な解説が頭に浮かぶからだ。いい場所だから→きれい、プロが撮るから→うまいという雑念が入ってくる。
 コンマ数秒の感動は下を向いていてはだめだ。嫌なことが多くてもとりあえず頭はもたげておこうかと思う。

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