カラスの勝手

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 早朝ウォーキングをやっていて、たまーに予定より早く目覚めることがある。このまま寝てしまうと二度寝して起きたらとんでもない時間になるのは世の常であるから、仕方なく起き上がる。
 そこで、歩きに出る時間も早くなってしまうのだが、まだ星が見えている暗い時間帯に家を出た。街灯がついていて道行く車のライトもしっかり点灯している時分である。なのになぜか、カラスの鳴き声がする。鳥って夜は活動しないのではないか?と不思議に思って歩いていると、1羽のカラスが建物のアンテナに止まって泣いているではないか。近くに街灯があったのでその姿を確認できたのだが、呼応するように別の建物にいるカラスが鳴いている。どう見ても会話しているように見える。こちらも怖いので「カラスに気づいている」状態を醸し出さないように、知らん顔して歩き去った。
 そしてそれから10分くらいたっただろうか、まだ薄暗くて何となく白んできた山の方から、数十羽のカラスが一斉に飛び立ち、どこかへ集団で向かっているではないか。飛び立ったところがおそらく「ねぐら」で、活動開始の合図?とともにどこかへ飛んで行った。
 よくわからないが、賢い鳥である。なんだかその行動が不気味であるが、カラスの勝手でしょといわれそうである。

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