忍び寄る老い

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 一気に35℃近くまで気温が上がるとさすがにバテる。そんな中仕事で他社へ外出となった。久しくスーツの出番がなかったが、とりあえずサラリーマンなのでスーツはあるのだが、この酷暑に着る麻のスーツはない。ジャケットならあるのでスカートに合わせて、ジャケット下はノースリーブのカットソーでいいか、ということにした。
 ところが、タックが入った紺のタイトスカートと麻のジャケットの相性が悪い。ジャケットは短めの丈なのでパンツではさらにバランスが悪い。ノースリーブワンピースを引っ張り出したが、ちょっと訪問には合わない柄である。少し前にかったサマーウールの長めのスカートを出したが、麻と張りのあるサマーウールではこれまた素材の相性が悪い。麻のジャケットは諦めた。
 サッカー生地の白のジャケットがある。先日染み取りを出して帰って来たばかりである。このまま仕舞うつもりだったが、しょうがないとバリバリクリーニング袋を破り、白と茶の柄のタイトスカートに合わせることにした。このタイトスカートは履き心地もよく、立ったり座ったりしても皺がほとんど目立たない。バーゲンでも結構な値段であったが、お気に入りの一つである。装いも決まり出かけた。
 用事がすんで、駅のトイレの全面鏡で自分の姿を点検したら、膝小僧は隠れているのだが、膝下は見えているではないか。直に見るとスカートは膝下丈であっても、鏡で正面から見ると全く別の姿が、たるんでいる膝が、映っている。げげげげ。
 いつまでもお気に入りではいられない都合がこっちにできてしまった。このスカートも今期限りかな。とほほ。

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