白髪というのは生えてほしくないところに出てくるものである。家にいるとまだ大丈夫かな、などと過信していると、外出先の化粧室で、叫びたくなるほど酷いことになっているときがある。
それを毎回繰り返しながら美容院に行くことになる。というわけで先日行きましたよ、カットというより白髪染めに。私がやっているのはアシッドカラーというものらしい。ヘアマニキュアの一種である。
引越して美容室が変わったのだが、美容室によってやっていることが異なるようで、このアシッドカラーは困ったことに、あまり長持ちしない。アシッドというくらいだから「酸性」である。よってアルカリには弱い。染めたての時は石鹸での洗顔で生え際の色が取れる。夏場に帽子をかぶって草取りして汗をかいたら、おでこに黒いベルト状の縞ができた。知らずに出かけなくてよかったと思う。染めたての夏場は危険である。
染めた時は髪が艶々で気分はいいが、長くは続かないのは、髪がうねっているからである。スーパーストレートで天使の輪ができていた私の髪も、今では面影すらなく、ヘタってヨレヨレでうねっているらしい。道理で手触りも悪いはずだ。
このうねりの原因は毛穴らしい。顔の皮膚がたるむのは重力に負けてずり落ちているわけで、頭皮の毛穴も引っ張られ、丸から楕円の毛穴になって髪の毛に栄養がいかないらしい。頭蓋骨は一枚皮であるから、顔も頭も一蓮托生である。悲しいかな、ともにずり落ちる運命にある。げげげ。
カットは揃える程度にしているので、結構な長さになって来た。清潔感が無くなったら切り時だと思うが、担当の美容師さんは「気が済むまで伸ばしましょう」と意向を組み取ってくれた。ありがたい存在である。
ヘアケア事情

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