「前」への突入

 「 なった」と知り合いが言った。「なにが?」と聞くと「高齢者、それも『前期』というのにカテゴライズされた」と不服そうである。いや、喜ぶ人はあるまい。
 「大体、前期後期って何さ。大学時代の前期後期なら違和感ないけどさ、後期の後はなんなのよ」とご立腹の主が言うには、大学の前期後期は後期の後にまた前期が来るけど、ということらしい。まあ屁理屈であるが、後期高齢者のあとはあちらの世界への移行であることはみんなが知るところである。
 たぶんこの話は20代、30代にはわかるまい。別に前期後期に分けたっていいじゃん。何が問題?いずれにしてもジジババでしょ。と思うのはピチピチチャプチャプの若さゆえである。
 50代に突入した時に、自治体のアンケートで「プレシニア」の方々というネーミングがあって憤慨したことを思い出した。
 身体以上に頭はシニアを敬遠したいのである。そのためにはいろいろ手を尽くす人も多い。お金もかかるだろうが、モチベーションの維持もまた大変である。
 年を取るのは生物として避けられないが、上手に取りたいものである。ハリウッド女優で、整形に整形を重ね別人のようになった人もいれば、皺も染みも上手に取り入れ、風格と優雅さそのままの人もいる。後者のようにならんものか。
 前述の先輩が言うには、それはそれで顔をいじってないだけでお金がかかってんのよ、と鼻息が荒かった。

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