Have A Good Time, A Good Time

　時間を忘れるくらい見てしまうのがYouTubeの海外オーディション番組である。よく見ると数年前のものだったりするのだが、新鮮に見ることができる。この番組でもっとも有名なのはスーザン・ボイルさんの登場だろう。テレビのニュースにもなったぐらいである。
　このオーディションにはジャンルがなく、ステージ上のパフォーマンスであればOKである。最近見てしまったのは80歳の女性のサルサダンスである。キレッキレで、バンバン相手男性から振り回されても華麗に踊り切る。腕が、腰が、足が折れてしまうのではないかとハラハラさせながらアクロバティックな動きである。
　もう一つのお気に入りは、一人の男性がピアノを弾くのだが、途中から急に一人のバイオリン奏者が加わり、ステージに指揮者が出てくる。そうすると会場にバイオリン奏者の集団が、コーラスの集団が、バルコニーにギタリストが現れ、クイーンの「Don’t stop me now」を演奏する。会場中がオーケストラとなる。見ていて自分もどんどん高揚してすごく幸せな気分になる。
　人々がフレンドリーで距離が近く忘れていた世界がある。暗く億劫な話題が多い中、ちょっとしたオアシスである。