まさに買出し

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 田舎なので、デパートに行くのにも一山超える。バスや電車は一応あるが、いうまでもなく山越えに1時間はかかるのである。
 都会のように来た電車やバスに乗るという便利さはないので、調べてその時間にバス停や駅に行く。普段は人が歩いていないのにその時間になるとどこからともなく人が集まってくる。まあそれが田舎の現状であろう。
 買物に出ると帰りはやたらと荷物が多い。滅多に山越えしないので、頼まれごとを含めて、一気に用事を済まそうとするのでどうしても増えるのである。よってやたらと疲れる。デパート好きの私でさえ、ぐったりしてしまう。帰りの時間を気にして、頼まれごとを片付けてとなると、全然楽しくない。「行きはよいよい帰りは恐い」ということである。
 この辛さがやる気を削いでくると、もういいかと田舎に引きこもってしまう。田舎の生活でなんとか賄おうとするに違いない。しかし、今のところ、それが嫌なので山を越える。
 だから地下鉄1本で、繁華街に出られるところに住みたいのである。田舎といっても風光明媚さゼロのどこにでもある地方であるから、余計にそう思ってしまう。 しばらく、気合を入れての買出しの日々は続くのである。

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