ある意味、器用ではないだろうか、と思ったのは歩いている時だった。右足の指がつったのである。あいたたた、と思っていたら左足の指もつった。両足が突然歩いていてつったのである。痛いのを通り越して「マジかよ」である。
一歩も歩けん!と思ったが、棒立ちは人様のじゃまである。とりあえず端に、とりあえずどこか座る場所へと思ったが痛くて足が動かない。と甘えている場合ではないので這う這うの体で端によって右足の靴を脱いだら、指先が見事にひん曲がっている。左足も同じであった。「対でつるのかぁ」と情けなくなった。
うーむと周りを見渡し、再び怪しい歩き方で喫茶店を見つけて入りとりあえず座った。テーブルの下で靴を脱いで見てみると、岩肌に貼りつこうと必死になっているような足先になっている。どうしたらこんな形になるのかと考えてしまった。痛いけど。
慢性的運動不足の上に歩かないことが原因であることはわかっている。おさぼりの代償は高いのである。しばらくすると元の足に戻ったが、恐る恐る歩きながら帰った。たぶんまた起きるなと予感している。それよりも歩け!といわれそうである。
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