現実の世界

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 何も田舎だけがゴーストタウンではない。都会だって「まだらゴーストタウン」である。人通りが多く賑わっているようで、既存のものが消えているのだ。銀行のATMや喫茶店、本屋、パン屋、カメラ屋、文房具屋などが「ここにあったよね」と記憶しているものがない。定食屋やファミレスのメニューからも消えているものがたくさんある。その反面、高級ホテルや外資系の建物が多く建設され、一般の人には手が届かないような高額な価格帯である。庶民がそこそこに楽しんでいた高級感はすっかりすたれてしまった。
 必需品以外の買い物をする人も減ってしまっている。これが週末のデパートかと思うくらい人が物を買っていないのである。これでは実店舗はなくなるといわれているのも頷ける。
 気候がいいと外で過ごす人も多くなるが、以前とどこか違っている。もう始まったのかもしれない、終わりの始まりが。

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