小雨模様の朝であった。洗濯をして掃除をして老親をデイサービスへ出し、自分は皮膚科に行って、帰りにスーパーによって夕飯の買出しをして戻ってきたら、曇天のままで雨は降っていなかった。朝からエンドレスで動いていたら疲れたので、コーヒーを淹れて飲みながら庭を見ると、雑草がこれ見よがしに生き生きしているではないか。「こんなに伸びちゃったよー」と言わんばかりに日毎に勢いを増している。
土が雨で柔らかくなっているので草は抜きやすい。しかも外は暑くも寒くもない。蚊もまだすくない。草抜きの条件が揃いすぎている。
しかたがないので「やるか」ということで長靴に履き替え小鍬をもって草抜き開始である。足も腰も痛いので、レジ袋いっぱいになったらやめることにした。
裏庭がぼうぼう手前であるが、ハタと気づいた。「見た目10割」である。玄関前から始めることにした。玄関の石段や車庫と道路の間から雑草が生えている。土がほとんどないのではないかというようなところに根を張っているのである。これがやたらと目立つ。「見た目」を気にする者として放っておくわけにはいかない。
石やコンクリやアスファルトの隙間に生えている奴らを小鍬で掘り出しながら取っていく。途中、ナメクジやムカデの子供やカナブンに出会ったりする。そうすると怒りとともに闘志がわくのがなぜだかわからない。
玄関前後の草取りでぐったりだが、裏庭がひどいので疲れている場合ではない。背の高い草からむしり取るように抜いていく。そうするとレジ袋がいっぱいになってきた。やめどきである。とりあえず目立つものから抜いたのでまあいいかと、やめて片付けて庭の周りの三和土の泥も掃除した。やれやれと思って家に入ったのもつかの間であった。
父が庭の枝をランダムに切って、葉っぱなどの切りくずが片付けた上に散らばっている。しかも三和土も泥だらけである。報われない気持ちが、庭掃除へのテンションを下げるのであった。
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