冬の間すっかり忘れていたことが、春になると蘇る。それは「虫」問題である。鳴りを潜めていた輩が一気に活動を開始し始めたのである。
まず、出たのが蜘蛛である。外には花の植え込みや植木の間にどんどん巣を張っている。まあそれは許すとして、問題は家の中である。
先日寝ようとして廊下を歩いていたら、10センチくらいの大きさの蜘蛛が壁に張り付いていた。「え?」と思った瞬間、扉の隙間から寝室の中へ入っていった。「ぎえ~」である。とりあえず一旦廊下に出すため(大きすぎて殺生しにくい)、新聞紙を丸めた。ドアの裏側に張り付いていたので、ターンとテニスのラケットを振るように廊下までたたき出した。次はそこから玄関方向へたたき出そうとしたら、反対のトイレ方向へ向かった。そちらに行かれると外に出すのがさらに難儀である。行く手を阻むように先回りして、パターゴルフのように玄関方向に向かって打った。打ったが、抵抗されて思ったほど飛距離が出ず、廊下の真ん中あたりに落ちた。
蜘蛛も懸命にトイレ方向に戻ろうとするのをさらにパターゴルフを続けた。玄関の三和土まで追い詰め、後は玄関のカギを開けて外にたたき出すだけである。しかしカギを開けている間に動かれては困る。
そこで、「ここでじっとしていなかったら処分するからね。おとなしくしていたら外にだしてあげる」といいながらカギを開けた。奴はじっとしている。玄関をあけて今度こそ満身の力でフォアハンドである。がしかし、遠くへ飛ぶことはなかった。それでもとりあえず外には出た。即座にカギをかけて戻って来られないようにした。
これでやっと寝られる。深夜12時過ぎの戦いであった。勘弁してほしい、蜘蛛嫌いなんだけど。
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