百代の過客

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 お盆を過ぎて、セミの鳴き方も変わって来た。うるさいくらいにミンミン鳴いていたのに、ジジジと控えめになって来た。季節が移ろうときであろう。とはいうものの、残暑は9月までやってくるので油断大敵である。
 昨年の夏は何をやっていたのか、働いていたのであるが具体的にもう思い出せない。まあこんなものである。退職して約半年、天と地ぐらいに生活は一変し、環境も自分の意識も全く別次元にいる。時間の使い方が今一つ下手である。そうやって70代に突入していくのだと諸先輩方はおっしゃる。
 高齢の伯母を訪ねてみると、行動は「食べる・寝る・入浴する・排泄する」で、赤子と同じであり、異なるところでは「言葉で何とか伝わる」であろうか。日長一日、テレビを見たりぼーと起きて居たりが仕事である。同じ高齢者でも誰かを支えなければならないとなると、行動範囲は狭くともなんだかんだと動いている。あと20年したら自分はどちらにいるのだろうかと思う。
 私が赤子で若き日の伯母に抱っこされた写真がある。今もその伯母の笑顔は変わっていないが、小さく軽くなってしまった。60年の歳月の長さを思う。
 そんな中、これから就職する大学生などと話していると、目を輝かせているのが眩しいくらいである。新たな時代に向かっていくワクワク感に満ちた話を聞くと、幸あれと思わずにはいられない。老婆心からいらないことを言わないようにしたいが、してしまったか(^^;)。

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