甍の波と雲の波

　子供の日というと、子供向けテレビ番組や五月人形や鯉のぼりなど「ああ子供の日だからなあ」というわかりやすさがあった。
　気のせいか、昨今は希薄のような気がする。確かに鯉のぼりは上がっているが、公民館や学校などであり、個人宅では見かけない。昔はマンションやアパートのベランダからも小さなコイが泳いでいたように思う（いつの話だ？）。
　少子化というから五月人形も多くは売れないかもしれない。いや反って、高級品が売れているかもしれないので、わからない。ゴールデンウイーク中であるから家族で出かけて、子供の好きな食事に出かけることもあろうか。
　連休中で、車の練習は控えていたのだが、昼過ぎ市営駐車場に出かけてみた。車が結構止まっていたので、端っこに止めて近くのテニスコートを見ていた。平日はほとんど使用されていないようであるが、今日は中学生がテニス（ソフトテニスかな）の試合をやっていた。親御さんと思えるギャラリーが応援し、ときどき歓声が聞こえた。 　
　車の車庫入れ練習はやめてすごすごと帰ってきたのだが、屋根で泳ぐ鯉は見つけられなかったものの、雲の波の下で元気に声を出してテニスをしている子供たちは頼もしく見えた。