ありえないが、ありえる

　パソコン教室に入会し細々と始めた。細々とは何ぞやと聞かれると、力が入っていない状態といえる。30分ぐらいの講座をぼーと聞いている。最初はものすごく初心者の内容であるから知っていることもあったりするのだが、たまに「えっ？そうなの？」と今更ながら関心することが多い。
　どのくらい初心者かというと、普通ありえないと思うが、USBの蓋の開け方から丁寧に解説がある。蓋の持つべき指の位置を示しながら「こうすると開く、こうすると開かない」と何度もデモンストレーションがあり、親切ぶりが半端ないのである。PC画面のウインドウが急に大きくなってしまうのは「ここにウインドウの端が当たると勝手に広がるので」と、「その時にはこうやって戻します」とこれまた親切である。どうして急に大きくなってしまったのかわからないと慌てるものである。理由が分かれば対処ができる。どうやらこれがこのパソコン教室のポリシーであるようだ。
　このパソコン教室の教える範囲もPC、スマホ、動画作成、インターネットのブラウザ、ネットショッピング、Word、Excel、年賀状作成、フォトブック作成などなど多岐にわたるのに、講座料金が恐ろしく安い。公民館価格を意識しているらしい。
　ライブ配信が週1回あるのだが、そのあとに質問コーナーがあって今のお困りごとをチャットで聞くことができる。そのチャットへの参加方法も解説が別にある。どんなに低レベルのわけのわからない内容の質問も「こういうことですかねえ」と推測して回答してくれる30代の先生はいい人である。というわけで細々と続けるつもりである。