情報を伝えるもの

ブログ

 テレビでAIがニュースを読み始めて久しい。最初は明らかにAIとわかる不自然な読み方であったが、ずいぶん人間と遜色なく読めるようになってきている。同音異義語の微妙なイントネーションもクリアし始めたから、ずいぶん進化しているようだ。いずれアナウンサーもいらなくなるのかもしれないが、人が読む方がアナウンサーの個性があって親しみやすいと思うのは私だけであろうか。
 先日、テレビから流れるニュースを音だけ聞いていた。「ああAIか」と思って画面を見たら20代の地方の女性アナウンサーであった。AIのナレーションのようなニュースの読み方でびっくりしたのだが、なるほど人間がAIに似てくるのかと変な納得をした。
 ベテランアナウンサーを真似るより、間違えないAIを真似た方がお手本となるのかもしれない。その女性アナウンサーの声は明るくて張りがあるのだが、どこか嘘っぽいのである。原稿を正しく読んでいるだけで、その内容を考えながら読んでいないように思うのである。不幸な事故と再開されたお祭りの話は同じ読みではないと思うが、淡々とどちらも同じ口調になっている。ニュースに変に感情を込める必要はないと思うが、人としての思いやりが感じられない一本調子の読みは聞く側にとって違和感がある。
 しかし、そのうちにベテランアナウンサーのAIアバターが出てきて、それが故人だとしてもまことしやかに読む時代がくるのかもしれない。

コメント

タイトルとURLをコピーしました