スターのプライド

　サッカーワールドカップが開催中である。ほとんどミーハーであるので、その場限りのサポーターである。いやサポーターというのはおこがましい。日本の前半戦は殆んど見ないで、後半戦をチラチラ見ているだけだからである。
　他の組はニュースで見る程度であるが、スーパースターには注目が集まっている。スーパースターは好調不調にかかわらず、やはりニュースになる。好調であればさすが、ということになり、不調であればどうした、となる。そう考えるとスターは活躍するという期待値がマックスなのだ。他の選手を圧倒するぐらいの期待値の高さに耐えうるだけの心技体があるということになる。だからスーパースターなのだろう。
　1戦目を負け2戦目で勝ったときインタビューで、とあるスター選手は「２戦目は勝たねばならなかった」といったが、「私が勝ちにいかねばならなかった」という風に聞こえた。スターの持つ矜持と思えたのは私一人ではあるまい。