養老孟司先生の飼い猫であった「まる」の話がドキュメンタリー番組や本に出てくる。まるはすでに亡き猫であるが、有名な猫であった。今もそうである。書籍や番組に出てくるまるは月並みであるが、とてもかわいい。
世間には飼い猫動画がたくさんアップされている。はっきりいって生産性はゼロであるが、見ていてほっこりするものである。それをぼーっと見ているとあっという間に時間が経っている。自分が一番生産性ゼロである。
かくいう私は動物の世話ができない。自分の世話も怪しい。動物どころか植物も怪しい。育てるということが苦手なのだと思う。ものの成長は地道な作業を含むが、ショートカットしてしまうのかもしれない。そして気まぐれにかわいがるというご都合主義でもある。気まぐれは猫の専売特許であるが、人間の場合はムラのある奴になってしまう。
今はどちらも好きであるが、昔は猫より犬の方が好きであった。従順で忠実、恩義に熱い奴である犬が好きであった。しかしよくよく考えると、犬に好かれたかといえばそうでもなく、こちらから機嫌を取りにいったぐらいである。
気まぐれで自分の思い通りに動く猫の前には、ムラのある人間として大きな壁を感じるのである。
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