ゴーストタウン

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 実家に帰ると交通の便はほとんど期待できない。バスの本数も少なく、タクシーを呼ぶのも時間がかかる。駅やスーパーマーケットまで徒歩10分程度であるが、歩いても誰にもすれ違わない。みんな車でやってくる。
 というわけで、外を歩いていると道路を走る車から「この人、なんで歩いているの?」という感じで不審がられるのである。五差路で信号を待っているだけでジロジロと見られ、5つの道を見渡しても誰もいないのである。陽が落ちたら道路脇以外は暗くて歩けないだろう。
 そうこうして、都心に戻ってきて歩道を歩くと人がいてホッとするのである。道行く人々は店に入ったり、スーパーの店先で野菜を物色したり、バス停で待っていたり、大学の門をくぐって行ったりで人の行動が見える。生活している人たちを実感できるのである。
 田舎でももちろんスーパーには人がいるが、大きな駐車場に止めた車でさっと消えてしまう。駅前にあった喫茶店もなくなり、ファーストフード店すらない。立ち寄るにも幹線道路脇の駐車場のあるところへみんな車で行くのだろう。もうふらっと出かけるというのは、田舎はできないのかもしれない。

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