土と木

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 土鍋でご飯を炊き始めると、面倒だと思うことより旨さが勝るのでせっせと炊いている。おこげがこれまたうまいのである。まあ暇人ですな。忙しい人にはタイマーのある炊飯器のほうがずっとありがたい。
 土鍋でご飯を炊くようになって、買ったものが2つある。木べらと木しゃもじである。
 木べらは玄米を炒ったり、沸騰し始めた米をかき混ぜるためで、木しゃもじは熱々に炊けた御飯を鍋底からこさぐために使う。「こさぐ」とは何ぞやと思われるかもしれない。「こびりついたものを削り取る若しくは剥がしとる」ような感じであろうか。西日本地方の方言かもしれないが、ガジガジゴリゴリ剥がしとる様はまさに「こさぐ」のである。
 これをプラスチックのしゃもじでやろうものなら、うまくいかない。先がガサガサになってうまくとれないのである。
 そこで木しゃもじの出番である。持っていなかったので買い求めたのであるが、結構いいお値段する。桜の木でできたものでしゃもじの面が一様の厚さではなく先に行くほど薄い。それで折れることもなく「こさぎ取れる」のである。  
 やはり土の鍋には木のしゃもじなのだなと妙に感心しておこげを楽しんでいる。

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