先日、録画していた映画を夜中に見た。夜に見たのは誤りであった。というのは暗いからである。ハッピーエンドにはならないなと途中で気づいたが、最後まで見てしまい、どんよりした気持ちで布団に入ることになった。
簡単にストーリーを話すと、妻を失った朴訥な男が、妻のことを忘れられずにうじうじしていたら、新しい彼女が出来かけて、それでもうじうじしていて、やっと吹っ切れ、新しい恋を選んだところで死んでしまうという内容である。「メッセージ・イン・ボトル」という映画である。
見方を変えれば、妻の怨念のような気もする。結局妻の呪縛から逃れられなかったうだうだ男の話と見るのは私だけかもしれない。本来は、悲恋のラブストーリーである。
その映画が上映されたのは20世紀の終わりである。その頃はやたらと恋人が不治の病に罹ったりする物語が多かったように思う。辛い別れがあって、やりきれない気分にさせ、観ている人が涙する物語である。
しかし、今はどうだろう。その後主人公が逞しく前向きに生きていく姿が描かれることも多い。艱難辛苦を乗り越えていく主人公の明日は明るいのである。
やはり、希望は必要なのである。特に夜中の寝る前は。
コメント