近所の知り合いのご夫婦が特別養護老人ホームに入所された。90歳を超えても元気で、ずっと二人で生活されていたが、ここ一年で、あれよあれよという間にいろいろなことができなくなってしまったという。少し前までご主人は自転車に乗ってスーパーに買い物へ行ったり、回覧板を持ってこられたり、耳が遠くても普通に生活されていた。しかし、奥様の方が目と足が弱ってしまい、ご主人の方に負担がかかってからは、一気に体も弱って、手足が痺れ立てなくなり、入院された。リハビリで歩けるようになったものの普通の生活は無理だということで入所を決められたようだ。3人お子さんがいるが遠方で、かろうじて近い次男がいろいろと手続きして、なんとか入所できたようである。
お二人とも同じ施設の別の部屋にいらっしゃるとのことで、どちらも認知症はない。通常、認知症でない場合の入所は難しい。これが子供と同居していたら、果たして入れたかどうかはわからない。同じ施設に入られたこともラッキーである。
私がこの話を知っているのは、奥様の方から家に電話がかかってきたからである。近所でいきなりいなくなったら心配されるのではないかということで連絡をいただいた。やっと安心できるとおっしゃっていた。
いろいろな意味で考えさせられた。市内の特別養護老人ホームはどこもいっぱいらしい。そして、介護職員の募集はいつも出ているほど人不足である。
空き家になった家の前を通ると、やはりどこかひっそりして玄関前には雑草が長く伸びていた。
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