秋の夜長の映画鑑賞

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 ちょっと前が文化の日であった。というわけではないが撮り溜めていた映画を観た。ジュディ・ガーランドの映画である。彼女が何者かは知らなかったが、ライザ・ミネリの母であることを知った。ライザ・ミネリを知ったのは子供の頃で、フレディ・マーキュリーが好きな歌手として挙げていたからである。ライザ・ミネリは歌手兼女優である。一番近いところでは「セックスアンドシティ2」の映画に出て高齢でありながら歌って踊っていた。
 その母であったのがジュディ・ガーランドであり、ショウビズの世界で子供頃から生きてきて、享年47歳、まだまだこれからという時に亡くなっている。その破天荒な生涯を映画化したものである。何となく見ていたのだが、なかなか面白かった。精神のバランスを取ることができない彼女だが、歌い手としては超一流であった。時代はビートルズやローリングストーンズが台頭してきた頃である。歌は一流でも生活は落ちぶれている。何度も結婚と離婚を繰り返し、ライザ・ミネリ以外の幼い子供と暮らす夢を見ているのだが、酒と薬に頼る日々で危なっかしい。
 まあ、ぼんやり見ていたのだが、才能がずば抜けてある人は、他のことがおろそかというか逸脱というか、神がかりを発揮する土台が屈折しているように思う。それでもジュディ・ガーランドのように、人を感動させる何かと忌み嫌われる両方を持ち合わせているのは意外と人間としては魅力的でもある。

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