食事会

　節操なく食べてしまうのが、ビュッフェである。ついついおなかの調子も考えず、ガンガン食べるのは、ちょっとずついろいろな種類があって目移りするからである。
　迷い箸ならぬ、迷い皿というか、並べられた料理とデザートに舌鼓を打つ。あれが美味しいとか、これが一番とか、いろいろ談義しながら、大勢と食べるのは格別である。
　話しているうちにどのくらい食べたのか、よくわからなくなって、立ち上がってたくさん食べたことに気づく。折角来たのだから、しっかり食べようと貧乏性もむくむくと頭をもたげる。そうして夕飯も全く入らないぐらい、胃はパンパンになっているのだけれど、幸せでもある。
　先日も豪華なランチをおごっていただいたのだが、やはり人に作ってもらったり、人と一緒に食べたりするのは、それだけで食欲が出てくる。私の場合、通常はお腹があまり空かないのだが、その理由は誰かと一緒に食べるという機会がものすごく少ないからだと思う。
　食欲がないとかお腹が空かないといっている私が、友人たちと食事を共にすると「そんなこと全然ないじゃん」と思われて、バクバク食べている。
　友よ、君は食欲の宝、である。そして食欲は生きる力でもある。