車椅子デビュー

　車椅子デビューと書いたが、自分が乗ったわけではない。老親のために折り畳み式介助用車椅子を購入したので、自家用車に乗せ、親を同乗させて、現地で開いて乗せるという練習を行ったのである。一人では心もとないので姉にも協力してもらった。
　場所は新しくできたショッピングモールで、前日に障害者用の駐車スペースとトイレの確認を予習したのだが、当日どこもすでに車が止まっているではないか。
　広い室内駐車場をぐるぐる回って空いている障害者用駐車場を見つけ、何とかバック駐車で停めることができた。後部座席に積んでいる車椅子が動かないようにゴムベルトで固定したが、それがうまく機能しているかも姉に確認してもらった。
　新しいショッピングモールなので通路は広く、車椅子でも移動しやすい。もちろん平日を選んで行ったのだが、結構車が多く人もいる。土日は駐車場に列ができているので、私には太刀打ちできない。
　一番のネックは駐車場で障害者用ではなければ、扉を全開して車椅子を出し、後ろで車椅子を開くことが難しい。スライドドアではないのでスペースを取るのである。身障者用の札をバックミラーにかけて駐車し店内散策をした。
　老親は、ほとんど病院とデイサービス以外に外に出ていないので、まあ楽しかったらしい。もう少し私の運転が上達すると行ける範囲も増えるのだが。涼しくなったらどこかの駐車場でまた練習するかな。