突き放すこと

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 先日、何となくニュースのあとテレビを見ていたら、ビジネスマンの介護の実態が放送さえていた。ちょっと前はヤングケアラーが問題になっていたが、今は働く大人、一番の働盛りで社会の中枢を担う人たちが行う介護が問題になっているらしい。
 特に親と離れて暮らしている人は大変である。老々介護になっていてどちらかが倒れると子供に頼るしかない。遠いところに住んでいる子供としては通うわけにもいかない。また介護保険の範囲だけでは足りない部分を賄うために、介護認定の支援が受けられない空白の日に自費でヘルパーを雇う人もいる。
 ということで、超高齢社会を生き抜く我々は親だけでなく自分の問題もある。私の場合は老親二人を見ているが、まだまだ深刻さは浅い方である。
 しかし、実際に介護をやってみて思うことがある。「親を甘やかさない」とことである。知り合いのところは同居の娘が至れり尽くせりでやっているが、母親はとうとう家の中でさえ歩くことができなくなった。娘が仕事に出ていた時には洗濯物を取り入れたり、自分のお昼ご飯は支度できていたが、あれもこれもと娘が手出しし、「あぶないから座っていて」となってしまってからは動かなくなったそうだ。確かに転倒は怖いが、リスクを冒してでも歩かないと寝たきりにもなるし、本人のやる気もおきない。
 私は「鬼のような娘」であるから、「そこまで私はやらない」と老親を冷たく突き放す。しかしできているかどうかは一応観察している。いいかどうかはわからないが、半年前より自力でやれることが増えたように思う。自分のことは最後まで自分でやりたいと思うのではないかと私は考えてはいるが、親が本当にそう思っているかどうかは不明である。

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