プラスチックケースの中の晒の話を昨日書いたが、晒の隣には紙ファイルに入った写真がたくさんあった。よく昔写真屋さんでもらった紙のポケット型ファイルである。フィルム写真は現像という操作があるので、お店に出すしかなかった時代の写真だ。
アルバムに綴じたものもあるが、海外旅行の後半戦は面倒になって差し込み式のポケットファイルに入れたままになっていた。
こんなものを見ていたら片付けにならない。とは思うもののついつい見てしまう。あそこへ行った、ここへ行ったと思い出され、自分が若いことに驚いてしまう。その時代を立ち位置にすると今はかなり老けたと思う。当たり前だけど。
写真に写る自分の服装にこんな服やあんな靴を持っていたなあと思い出される。服はすでにないものが多いが、靴やバッグは今でも使っているものがある。やはり洋服は消耗品なのだ。年齢を超えられないことを写真が証明している。
いろいろなものを断捨離していく中で、すっかり忘れてしまったことを写真だけが覚えていてくれる。退色して輪郭がぼんやりとし始めたカラー写真を見ながら、記憶に留まるのはほんの一部なのだと思い知らされた。
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