正直に映すもの

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 高齢者といわれるのは65歳以上になってからだろう。それが10年たてば後期高齢者となる。後期ってなんだ?じゃあ65歳以上は前期高齢者なのか?いずれにしてもその年代にいる人にとっては嬉しくない響きである。
 65歳の再雇用の元部長が銀行に行って改築のためのお金を振り込もうとしたら、家に電話され(奥様では埒が明かなかったらしく)、海外にいる息子にも電話され大騒動になったという話を聞いたことがある。まあ銀行の方も大変である。本人は振り込め詐欺なんかに会うような老人ではないと思っているのだが、はたから見れば立派な老人である。本人は憤慨していたが、世間の目とはそんなものである。
 知り合いの65歳の女性が髪を染めるのをやめ、グレーヘアにするらしいのだが、今はごま塩状態である。先日電車に乗っていたら、本人とあまり年齢が変わらなそうな人に席を譲られたらしい。本人は「次で降りるので結構です」と断って、まだ先の駅に行くはずが降りてしまったということである。そして彼女も憤慨していた。しかし、地味な色合いの部屋着のような出で立ちで、ただ後ろに縛っただけの髪では年齢よりかなり老けて見えるのである。
 世間の目と写真は常に正しく年齢を醸し出している。ショーウィンドウに映る自分が一瞬どこの婆さんや?と思う恐怖が迫っている。こわっ!

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