この高殿に登るは

ブログ

 卒業シーズンである。旅立ちの時である。この時に思い起こす曲の一つに、松山千春さんの「旅立ち」がある。この歌は切なくて「別れ」の方に重きがある。そして見送る側の歌である。
 旅の衣を整えて去っていく人を見送る経験は、大なり小なり、誰にでもあるだろう。シニアになると見送る側が多くなる。それはあまり軸足が動かなくなるというか、もうそこに落ち着いているというか、留まることを選択している。若者と違って、新しい出会いを求めるより、今ある関係を大切にすることになる。それぞれに生活の場があり、家がある。そして考え方ももう柔軟になれない。頭が固いといわれても、そうかなと思うだけで、新たなことを受け入れることが難しく、穏やかな頑固になっている。
 弾けるように校門を出て、新たな道を模索する人たちが眩しい季節でもある。

コメント

タイトルとURLをコピーしました